地産地消の食材を使い、「温かい手作り給食、おやつ」。
永平寺の開祖『道元禅師』は中国へと修業に渡った時、険しい山の中で椎茸を採っている一人の老僧に出会いました。「こんなに厳しい仕事をご老人にさせるなんて」と思った道元禅師に老僧は、「食材を扱う事は、それを口にする者の命を扱うという事。食事を頂く者の感謝は、命を持った食材に対する礼儀であり、食事に関わる全ての行いは、尊い修業です。」と諭されました。『食べる』という行いは、命をいただき、命をつなげることです。人として生きる上で大切な『食事』について、ルンビニあゆみ園の食育では、『頂ける事への感謝の気持ち』を育むことから始めています。
そして、食べ物が溢れている現代社会だからこそ「食育」にこだわらなければいけないと考えます。まずは、毎日の食事。規則正しい生活リズムで、日々の食事を食べる。これこそがなによりの食育です。旬の食材や、多彩な調理方法、バランスのとれた栄養は、子どもたちの「おいしい」笑顔につながっていきます。たくさんの「おいしい」という体験こそが、豊かな味覚と食への関心の源となっていきます。
毎日が手作り給食、毎日が手作りおやつ
あゆみ園の給食は「すべてが手作り給食、おやつ」。冷凍食品や市販品は使用していません。カレールウやシチューの素も使用しません。
おせち料理(お正月)や柏餅(こどもの日)、おはぎ(お彼岸)、七五三(あゆみ饅頭)、涅槃会(花草団子)、ひな祭り(三色おふラスク)など、伝統の行事食も手作りです。
野菜をたくさん使い、栄養バランスを整えた献立
主食、汁、主菜、副菜。4品中2品は野菜を摂取。主食は白米(七分づき)を基本とした和食を中心の献立です。たくさんの食材・味に出会うことで、味覚が成長していきます。旬な食材を多く取り入れ、同じ食材でも、主菜、副菜、汁など日によって変更し食材の一番おいしい季節にたくさん使用しています。
白米とおかずを交互に食べる「いなずま食べ」を勧めています。
食への興味を持つ
「食への興味を持つ」を目標に食育をすすめています。
畑やプランターで栽培した野菜を使ってのクッキングや、赤・黄・緑の三色の栄養素を電車に見立てて子どもたちに伝えています。
食育と発達
5か月~、7,8カ月~、9ヶ月~。成長に合わせた離乳食を提供しています。また食器は、年齢ごとに用意してありますが、発達に応じて使い分けています。担当職員が、スプーンの握り、利き手や反対の手の使い方などを見て使用していきます。お箸の提供は、指先が発達する5歳児になってから。遊び中でお箸に挑戦し、ある程度動かせるようになってから提供しています。持ち手が三角のスプーン、六角形の箸など発達を促す物を使用しています。
食前のことば
一つには 多くの『おかげ』に感謝して有難く頂きます
二つには 自分の行いを反省し慎んで頂きます
三つには 不平を言わず欲張らず静かに頂きます
四つには すこやかに生きるため心して頂きます
五つには 正しい道を歩むよう願いを込めて頂きます